寒天とゼラチンはどちらもプルンプルンとして似ていますね、あなたが寒天とゼラチンの違いを知っていますか?互いに代用できるの?
今回はそんな寒天とゼラチンを徹底的に調べてみました。ちょっと驚きがありましたよ。
ゼラチンって何?
ゼラチンと言うとゼリーとかババロアとか、甘~いお菓子作りの材料というイメージが強いですよね。
実はゼラチンは豚や牛など、家畜の骨や皮に含まれているコラーゲンを抽出し、熱を加え生成されたものです。
ゼラチンに含まれる栄養素のほとんどはタンパク質コラーゲンです、ゼラチンを摂る = コラーゲンを摂取することになります。肌にも美容にも、とってもいいんですよ。
ゼラチンと寒天との違いって何?
原料の違い
寒天は天草などの海藻から抽出した粘質物を凍結乾燥したものです。ゼラチンが動物性なら寒天は植物性。
寒天の原料は海藻類ですが、ゼラチンは動物のタンパク質です。今では、魚類から抽出した魚ゼラチンもあるそうですよ。
食感の違い
寒天の食感は、弾力がなく、なめらかなのが特徴です。
ゼラチンは、弾力性と粘性が強く、プルンとした食感です。また、ムースやマシュマロのような食感にすることもできます。
栄養成分の違い
寒天の栄養成分は全体のおよそ8割が食物繊維で、食物繊維の含有量は全食品の中でNo1と言われています。
ゼラチンは、全体のおよそ9割がタンパク質、およそ1割が水分、残りがナトリウムヤカリウムなどになります。
溶ける温度と固まる温度の違い
ゼラチン:
- 溶ける温度:50~60℃
- 固まる温度:20℃以下、冷蔵庫で冷やし固める
寒天:
- 溶ける温度:90℃以上
- 固まる温度:40~50℃、常温で固まる
用途の違い
寒天の用途:
寒天も食用の他にも、化粧品、お酒の製造工程、歯科医療、医薬品などに使われています。特殊なものとしては、細菌培養法を開発に使われたというのもあります。
食用の寒天としては、水ようかん、杏仁豆腐、ところてんなどに使われています。
寒天を使った化粧品は、マスカラやクリーム、歯科医療では、歯並びのための石膏模型に使われます。
医薬品では、粘滑剤、緩下剤、抗凝血剤、緩和剤、錠剤などに使われています。
ゼラチンの用途:
ゼラチンには、食用のゼラチン、医療用のゼラチン、写真用のゼラチンがあります。
食用のゼラチンとしては、和菓子、洋菓子、アイスクリーム・シャーベットなどの冷菓子、チルド流通菜、お酒の製造工程などに使われています。
医療では、ソフトカプセル、ハードカプセル、座薬・トローチ剤・ハップ剤などに使われています。
美容系として、ゼラチンから作られるコラーゲンペプチドなどもあります。
写真用のゼラチンは、写真、レントゲンフィルム、印画紙などの結合剤として使われています。
互いに代用できる?
ゼリーを作る場合は、寒天ゼリーもありますし、ゼラチンで作るものもありますよね。また、プリンのレシピも、ゼラチンで作ったものも、寒天で作ったものも、同じようなものが見られます。
食感の違いにもあったように、寒天はしっかりした食感で、ゼラチンは、とろんとした感じになります。
ですので食用の場合は互いに代用できるということになります。
但し、ゼラチンのぷるぷる食感やゼラチン特有の口どけは寒天にはないため、食感にこだわるのであれば寒天での代用は向きません。
寒天はゼラチンの10倍もの固まる力があるので、どうしても寒天で代用したい場合は、水の分量を調節しましょう。そうすることで、ゼラチンに似たやわらかい食感に近付けることは出来ます。
まとめ
寒天やゼラチンは食用の他にも、化粧品、お酒、医療、医薬品などに幅広く使われていることに本当に驚きました。
また寒天やゼラチンは、食物繊維やコラーゲンなどからできているので、栄養面でも優れています、これらを利用した料理は、心にも体にも優しいものですから、しっかりと味わって美味しくいただきましょう。