生きている間は健康に過ごしたい、と言うのは、誰にでも共通した願いではないかと思います。
更に、健康に長生き、と言うと、昔ならいざ知らず、医療の発展した現代ではそんなに難しくないような印象がありますが、案外そうでもないんです。
今回は、健康に生きていくためのいろいろを、健康寿命と平均寿命の違いなどを絡めてお送りします。
健康寿命とは?
健康寿命と言うのは、介護や看護を受ける事なく、自力で生活できる状態を保ったまま生きられる期間の事を指します。
現代日本ですと、一応日常生活及び社会生活は送れるけれど、持病があったり慢性疾患を抱えていたりして、定期的な通院や投薬を必要とする人が多いので、全くその必要がなく健康なまま寿命を迎えられる、というのは、相当恵まれていて贅沢な事がわかります。
日本人の健康寿命は3年毎に統計を取られて発表されていますが、2013年に較べると、2016年は男女共に延びています。
3年毎の統計結果も、全体的に増加傾向にあります。
後の項で、平均寿命と合わせた推移表をご紹介します。
平均寿命とは?
平均寿命と言うのは、出生時から平均してあと何年生きられるかという年数です。
亡くなった人の年齢の統計を取って、全年齢から算出したものが平均寿命です。
この場合は、投薬・看病・介護が必要になった、という要素は全く関係なく、亡くなった時の年齢からの計算結果になります。
健康寿命と同じく、平均寿命も3年毎に統計結果が発表されています。その結果、健康寿命と同様、平均寿命も延びている事がわかりました。
日本人の健康寿命と平均寿命の現状
3年毎に発表されている健康寿命と平均寿命の推移をまとめた表が以下になります。
2001年 | 2004年 | 2007年 | 2010年 | 2013年 | 2016年 | |
健康寿命 | 男:69.40
女:72.65 |
男:69.47
女:72.69 |
男:70.33
女:73.36 |
男:70.42
女:73.62 |
男:71.19
女:74.21 |
男:72.14
女:74.79 |
平均寿命 | 男:78.07
女:84.93 |
男:78.64
女:85.59 |
男:79.19
女:85.99 |
男:79.64
女:86.39 |
男:80.21
女:86.61 |
男:80.98
女:87.14 |
出典:ニッセイ基礎研究所2016年試算における平均寿命と健康寿命の差
表にすると、伸び率と、健康寿命と平均寿命の数値の違いがわかります。
どちらも2001年以降順調に伸びていますし、伸び率も変わらないのですが、健康寿命と平均寿命の差は10歳前後違う、という状態は、ずっと変化がありません。
その点が、現在問題視されています。
健康寿命を延ばすにはどんな方法があるの?
厚生労働省では、健康寿命を延ばすために「Smart Life Project」を立ち上げています。
その内容は、
- 1. Smart Walk(スマートウォーク):適度な運動
- 2. Smart Eat(スマートイート):適切な食生活
- 3. Smart Breath(スマートブリース):禁煙
となっており、企業や団体の参道と登録を募集しています。
また、順天堂大学大学院の白澤卓二教授が「健康寿命を延ばす10の習慣」としてまとめたものが以下になります。
1. 食事は1日朝昼晩3回摂る
2. 魚を積極的に食べる
3. 野菜5皿と果物2皿を食べる(「ベジフル7」と言います)
4. 抗酸化物質を摂取する
5. お酒は赤ワインを飲む
6. 食事は腹八分目に留める
7. 定期的・健康的に運動をする
8. 情報のアウトプット
9. ストレスを毎日解消するようにする
10. 今日の自分を記録する習慣をつける
更に、「カロリーコントロール」「運動」「前向きな考え方」が必須と言う事です。
先の10原則は全部守るのはかなり難しそうですが、「カロリーコントロール」「運動」「前向きな考え方」なら守れそうですね。
まとめ
平均寿命がいくら延びても、人生最後の数年間寝たきり、と言うのは、自分にとっても看病及び介護してくれる相手にもとても辛い事です。
全世界的に見ても、食べられなくなった人を胃ろう(胃に直接チューブを入れ、栄養分を流し込む事)で無理やり生かすのは日本ぐらいだとか。
良くない意味での高齢化社会になるよりは、やはり元気に長生きをしたいものです。
健康に生きていくために、健康寿命を達成するための方法を、是非日常生活で取り入れていきましょう。