冬の北京の街角でよく見かけるのは真っ赤な彩りのサンザシの「冰糖葫芦(ビンタンフール)」です、サンザシを水飴でコーティングし、串に刺し通して見た目はとてもきれいです。
昨年筆者が中国に行ったとき、「冰糖葫芦(ビンタンフール)」を食べる機会があって、その美味しさに驚きました。外側の水飴とサンザシの酸味が交わって、見た目ほど甘くなく、とても美味しかったです。
しかし日本ではあまり馴染みがないため、サンザシはよくわからないという方も多いのではないかと思い
そこでここではサンザシについていろいろとお伝えしたいと思います。
サンザシとは?どんな味?
サンザシ(山査子)とは、中国北部原産のバラ科の植物で、鮮やかな赤色の姫リンゴに似た果実
中国語で「山楂」と呼ばれ、中国での歴史は古く、約2000年前から命を養う不老長寿の薬として分類されているそうです。
ヨーロッパではメイフラワーと呼び、アメリカではハウソーンと呼ばれています。
5月始めに花が咲き、そして9月から10月にかけて赤い実がたわわになっています。
サンザシの花
サンザシの果実
サンザシの果実はお酒やドライフルーツ、お菓子の原料として幅広く使われています。
乾燥させた果実が生薬としてよく用いられ、漢方薬に含まれることが多いようです。
中国では、10円玉のような形状にした「山楂餅」や、平たい羊羹状にした「山楂糕」などのお菓子はよく見かけます。
前に言及した「冰糖葫芦(ビンタンフール)」は有名ですが、ドライフルーツやお茶や、酒にしたり、お菓子など、様々な形で食されています。
そしてサンザシの味はリンゴの酸っぱさに多少似ているかもしれませんが、そのまま食べるとかなり酸っぱいです。
サンザシにはどんな栄養が含まれるの?
小さなサンザシの果実には、実はたくさんの栄養成分が詰まっています。
食物繊維を初め、ビタミンCやマグネシウム、亜鉛、鉄分などのミネラルが豊富で、他にもカテキン、ケルセチン、サポニンなどのポリフェノールもバランスよく含まれています。
サンザシに含まれている主な栄養成分は以下の通りです。
- 食物繊維:腸内環境を整え、便秘解消につながる
- ミネラル:免疫力アップや老廃物を排泄させてくれる
- ポリフェノール:カラダのサビ、活性酸素を退治してくれる
- ビタミンC:コラーゲンの生成など美容に欠かせない成分
- ビタミンB群:疲労回復やストレスの緩和に効果的
- クエン酸:疲労回復、抗酸化作用
サンザシの効果効能は?
漢方医学では胃を元気にし、消化を良くしてくれる生薬としてよく用いられます。また鬱血、脱腸、月経不順、高血圧、などの症状にも使われています。
近年の研究により、確認されているサンザシの効能は以下のようになります。
- 細胞免疫機能を高める効果
- コレステロールの血管壁への沈着を減らし、症状の発生と進行に予防効果。
- 脂肪の代謝を促進するため、ダイエット効果
- 肝臓の機能を保護する作用がある
- 強力な抗酸化作用がある
サンザシを効果的に摂るには
サンザシを使用したお菓子は特に中華街などで売られています。
しかし砂糖が多く添加されているので、食べすぎると虫歯の原因となり、高血糖や肥満にもつながります。
ですので、手軽に摂れるサプリメントを利用するのがおすすめです。
これはセイヨウサンザシという西洋サンザシの実を抽出したものです、血行が関係している症状によく効くと言われています。
最後に
そんな小さな果実には豊富な栄養が含まれて、私たちの健康をサポートしてくれるサンザシは本当に素晴らしい!
中国に行くなら、まだあの真っ赤な「冰糖葫芦(ビンタンフール)」をたべようかなと思います。