大麦(押麦)というと、小麦に較べると、あまり耳に馴染みのない方もいらっしゃるかもしれません。その大麦、実はとてもダイエット向きの食品であることが近年分かってきています。
- どういったところがダイエットに向いているのか?
- 栄養価はどんな感じなのか?
そのあたりについて、お伝えしていきます。
大麦とは?カロリーや糖質はどれぐらい?
大麦とは?押し麦との違いは?
大麦(オオムギ)は米や小麦と同じくイネ科の穀物、世界でもっとも古くから栽培されていた作物の一つで、日本は勿論、世界中の食生活に根付いている、とてもポピュラーな食べ物です。
大麦はそのままだと皮が硬く、火が通りにくく、また消化も悪いので、蒸しながらローラーで平たくさせたのが押し麦です。つまり押し麦は、加工した大麦のこと、大麦と同じものです。
大麦を使用した食品としては、麦ごはんに使うのが有名ですが、その他にも、麦茶・麦焼酎・麦味噌・発芽大麦・麦とろ・はったい粉などがあります。
大麦のカロリー
気になるカロい~は100g辺り約340kcalとなっています。
白米が同じ分量で356.1kcalなので、カロリーだけ見るとあまり低いとは言えません。
大麦の糖質
大麦の糖質は100 g あたり約65gですが、炊く時に水は白米よりも多めに入れるので、茶碗一杯150gの糖質は約26gで、
白米のごはん一杯の糖質量55gと比べると、低いということがわかりますね。
- 白米のごはん一杯の糖質量約 55g /150g
- 大麦100%ごはんの糖質量約 26g /150g
ですが、それは数値だけの話で、なんとその大麦が、ダイエット、特に糖質制限ダイエットにとても効果的なのです。
大麦はダイエットに効果がある?
カロリーと糖質の数値だけ見るとそれほどダイエットに向いてる?と疑問が出るかと思います。ですが、この大麦を白米に混ぜて炊く事で、簡単に糖質制限が出来てしまうのです。
何故か?それは、大麦に含まれている「大麦β-ガルカン」という水溶性食物繊維のおかげなんです。
この大麦β-ガルカンには、糖質の吸収を抑え、血糖値を上がりにくくするという素晴らしい働きがあります。
が、それだけではなく、なんと次の食事にまで影響を及ぼすのです。
それを、「セカンドミール効果」といいます。セカンドミール効果とは簡単に言うと、最初に取った食事は、次の食事の血糖値にも影響するのです。
例えば大麦と小麦をくらべると、含まれる栄養素が違うので、大麦のほうが食後の血糖値は上がりにくいです。
なので、朝食に摂る事が最適と言われています。勿論、三食共大麦を取り入れると更に効果的です。
食物繊維が豊富であるので、お腹のお掃除にも有効です。この素晴らしい食品をダイエットに取り入れない手はありませんね。
大麦と小麦との違いは?
麦は、世界で言えば、最も多く作られている穀物で、代表的なのが、大麦、小麦、ライ麦などですが、他にも様々な種類があります。
食卓でポピュラーなのが、そのうちの2つ、大麦と小麦ですが、その違いをご存知ですか?
粒の大きさで決まっているのではないかと名前から見ると普通思いますが、実は、収穫された粒の大きさはあまり変わらないのです。
成長過程の段階で、大麦の方が小麦より大きく見えるために、そのような名称がついたと言われています。
たんぱく質の違い
そして成分ですが、ここに大きな違いがあります。含まれているたんぱく質の質が違います。
大麦はホルデインというたんぱく質、小麦はグルテンというたんぱく質です。
グルテンはパンや麺の加工に適した粘りの多いたんぱく質です。このグルテン、あまりダイエット向きとは言えない栄養素です、パンや麺類がダイエットの敵、と言われるのはそのためです。
大麦と小麦は、成分は似ていますが、小麦に較べて繊維・鉄分・ビタミンB1が多めに含まれています。
なので、ダイエット向きとは言えない小麦に較べると、似た食品でありながら、大麦はダイエットにとても適しているのです。
まとめ
大麦についてのお話、いかがだったでしょうか。
大麦の、ダイエット食としての特質としては、
- 血糖値の上昇を抑え、糖質の吸収を抑える働きがあり、その働きはなんと次の食事にまで影響を及ぼす(セカンドミール効果)
- 食物繊維が多いため、お腹のお掃除にも効果的
- 繊維・鉄分・ビタミンB1が豊富
という事が分かりました。
食事としては、ご飯に混ぜて炊くだけで簡単に効果を上げる事が出来ますし、また飲み物を、ジュースや砂糖の入ったコーヒー紅茶を麦茶に変えるだけで、予想されるより大きな変化を得られる事でしょう。
誰でも気軽に始められる大麦ダイエット。是非、お試し下さい。