自分の平熱がどのくらいか把握していますか?
熱があるように感じる時以外体温を測らない人のほうが多いと思いますが、自分の平熱を把握しておくことは、健康管理の上でも重要です。
特に女性は、基礎体温を付けて、自分のホルモンバランスの周期を知っておいたほうが良いです。今回は体温にまつわるいろいろをご紹介させていただきます。
平熱とは?日本人の平熱ってどのくらい?
平熱というのは、健康な時の体温の事です。
健康な人の場合、平熱は36度台後半から37度位と言われていますが、現代の日本人の平均は36度台前半、と、やや低めです。
一般に、平熱は、個人差のほか、年齢や性別によっても差があります。
乳幼児や子供は高め、お年寄りは低め、男性より女性の方が低め、という感じです。
日本人より外国人の方が平均的な体温が高いのですが、それは体格や筋肉の量の差によるものです。
筋肉量が多いほど発熱量が高くなるので、体温も高くなるのです。
なので、男女の性差はありますが、デスクワーク多めの細身の男性より、日常的にスポーツをしている女性の方が高くなります。
低めと言っても、36度台なら問題ありませんが、34度台~35度台ですと低体温という状態で、健康上望ましくない状態です。
平熱が低いとなぜよくないの?
日本人は、欧米人に較べると、寒暖の差や感染症、毒などに弱い傾向がありますが、それは体温の差による要素もあるのではないでしょうか。
平熱以上に発熱していると体調が悪くなるのは当然ですが、平熱自体が高めなのは良い事です。というより、低体温が、あまり良くない事なのです。
理由としては、低体温により引き起こされる以下のような健康被害があるためです。
老化しやすくなる
低体温の場合新陳代謝が下がるので、自然と老け込みやすくなります。
太りやすくなる
上記と同じ理由で、体内に取り込んだ脂肪が燃えにくくなり、太りやすく痩せにくい体になってしまいます。
精神的に不安定になる
低体温の場合、脳を活性化するセロトニンという物質が出にくくなり、ストレスに弱くなったりイライラする事が多くなったりします。
セロトニンが不足すると発症する病気の1つがうつ病です。
感染症にかかりやすくなる
体温が低いと免疫力が下がるため、風邪などにかかりやすくなります。
不妊や生理不順になる
女性の場合、血行が悪くなる事により、子宮や卵巣が悪い影響を受け、結果、生理痛が重くなったり、生理が不順になったり、排卵しにくい=妊娠しにくくなったりする場合があります。
ガン細胞が増えやすくなる
健康な人の体の中でもガン細胞は発生していますが、多くは体内の自浄作用によって締め地していますが、ガン細胞は35度位の温度で活性化しやすいため、低体温はガン細胞の温床となってしまいます。
身体上のどんな欠点にも何かしら良い点がある場合が多いですが、低体温の場合にはそれが現状では見当たりません。
体温が低いと考えられる病気は?
体温が低い場合、感染症やガン、うつ病を引き起こす場合がある事について前述しましたが、体温が低い時にかかっている可能性がある病気についてご紹介します。
体温が極端に低い人、体温が34度台の低体温が通常の人は、低体温症と呼ばれます。
低体温症の人は、以下の病気にかかっている可能性が高いです。
- 下垂体の機能が低下する病気
- 甲状腺機能が低下する病気
- 薬物中毒
- 脳血管障害
など。
病気が原因である場合は病気を治療すれば低体温は改善しますが、病気ではないけれど低体温になってしまっている人もいます。
低血圧、運動不足、喫煙、不規則な生活習慣、栄養バランスの取れていない食生活などが、低体温を引き起こす主な要因です。
体温を上げる方法について
低体温は百害あって一利なし、という事がわかりました。ここは何としても平熱をあげたいところです。という事で、平熱を健康的に上げる方法をご紹介します。
規則正しい生活をする
生活習慣を整える事で体調も整い、体温が上がりやすくなります。
体温を上げる食材を取り入れる
バランスのとれた食事をするのは勿論ですが、その中でも特に体温を上げる食材を積極的に食事に取り入れましょう。
体温を上げる食材の主なものは、
- 【野菜】生姜、唐辛子、ニンニク、ニラ、大根、ネギ類、トマト、ごぼうなど
- 【タンパク質】卵、肉だと羊肉・鶏肉・鹿肉、魚介類だとサバ・アジ・イワシ・カツオなど
- 【果物】桃、ザクロなど
- 【その他】ナッツ類、味噌、ごま油など
逆に体を冷やすのはカフェイン類ですが、カフェインの中でも紅茶とココアは体を温める飲み物でもありますので、カフェインを摂りたい場合は紅茶とココアを選ぶのがベターです。
じっくりと入浴する
夏以外でもシャワーだけで済ませている人が多いかと思いますが、ここはじっくり湯船に浸かって温まりましょう。特に半身浴がお薦めです。
地道でも継続的に運動をする
時間がなくてスポーツクラブなんて通えないという方、通勤通学時に、少し余計に歩くだけでも違ってきます。
毎日30分ほどのウォーキングが出来れば良いですが、その時間も中々とれないという場合は、普段使っているエスカレーターやエレベーターを階段に切り替えてみましょう。
喫煙している場合は禁煙または節煙する
タバコの量を減らすだけで低体温のリスクはかなり下がります。禁煙が辛ければ、普段よりやや本数を減らす努力をしてみましょう。
あとがき
昔に比べると日本人の平均的な体温は下がってしまっています。
その理由の多くは、運動不足と、エアコンの使いすぎなどの生活習慣の変化や乱れによるものです。
生活習慣や食事の習慣を見直すだけで、何もしていない時よりかなり改善するので、頑張ってみて下さい。
体温を、毎日決まった時間、特に朝起きて一番に活動を始める前に測る習慣をつけて、自分の平熱を把握するようにしましょう。