「足三里」は、有名なツボですね、多くの方が知っているかもしれません。昔から健脚のツボとして使われていて、「ここにお灸をすえたらあと三里(約12㎞)歩ける・・・」なんて言われていたようです。
この足三里の効果や押し方などを知っておくととても便利です。ここでは足三里について解説していきます。
足三里(あしさんり)とは
足三里(あしさんり)は、足にあるツボの一つです。「胃経」という胃につながる経絡の上にあり、胃腸の調子を整えます。
また、胃腸のトラブル以外にも、筋肉や神経系統の痛み、頭痛、肩こり、冷えや精神の 不安定などに、全身の様々な不快な症状の緩和や健康維持に有効です。
江戸時代には足三里ツボに灸をすえる療法で家族の皆さんが100歳以上生きたそうです。
足三里の場所
足三里の場所は膝下外側のお皿の下から指4本分下がった、いちばん窪んでいるところ、圧迫すると気持ちのよいジーンとした痛みがあります。
足三里ツボの押し方
ツボに中指の腹が当たるように指を当て、息を吐きながら、心地のよい痛みを感じる程度の強さで、軽く押しながらまわして刺激します。
3~5回行いましょう。
「足三里」のある前脛骨筋は、強い筋肉なので、強く押しても大丈夫と思いますが、あざが出来やすい方は加減してみてください。深呼吸してゆっくりと息を吐きながら、気持ちいい程度にやや強めに押します。
足三里の効能・効果は?
胃腸を元気にする
足三里は「胃」と関係のあるツボとなるので、足三里を刺激すると、胃の不調を整え元気にすることができます。
また、足三里は腸の不調にも対応しているツボです。食べ過ぎて胃が重いときやお腹にガスが溜まっているとき、足の冷えが気になるときなどに、足三里をマッサージすると症状が緩和されます。
昔から足三里は胃の不調、体質的に腸が弱い場合に有効なツボといわれています。
血行を良くしてくれる
足三里は血行を良くして、疲れを解消し、気力・体力を高める働きがあります。
お灸をすると、身体が暖かくなるのを感じる人も多いようです。これは滞ってしまった気血を良くしてくれる証拠なのです。
足のトラブルを解消
長時間歩くと足が疲れて、そのとき、足三里を刺激すると血行が改善し疲れが緩和され、足が軽くなります。
また足のむくみやしびれ、脚の筋肉の痛みといったトラブルに有効です。
足の疲れを取るほか、胃の働きを高めたり、自律神経の働きを整えたりできると言われています。
熱中症対策にも効く
熱中症は暑邪(しょじゃ)や熱邪(ねつじゃ)が体内であふれている状態ですので、足三里を刺激を与える事によって抜いていくことができます。
具体的な方法はそれぞれ親指で足三里ツボを5秒ほど押し1秒休み。これを2分くらいすれば、熱を下げたり暑湿でやられた胃を回復させてくれます。
足三里を押すと痛くなるのはなぜ?
足三里は胃に繋がるツボですので、足三里を押して痛いと感じたら、「胃腸が弱っている」という可能性が高いです、実際には重度の胃炎を患う方は足三里を押すと強く痛みを感じるそうです。
また足三里は胃腸の状態を示すツボなので、足三里を押して痛ければ胃腸が冷えている可能性も考えられます。
あとがき
健脚、養生のツボ足三里(あしさんり)なんですが、万能なツボとして昔から健康維持のために用いられています。
特に胃腸の病気によく効くので、胃腸が弱い人はぜひ試してみてください。