もやしと言えば、とても安いのに栄養抜群、味にクセがないので好き嫌いの多い人にも食べてもらいやすい素晴らしい野菜です。
食べ方のバリエーションを増やして毎日でも食べたい位の食材ですが、生で食べるという話はあまり聞いた事がなかったので、実際どうなのでしょうか?
また、唯一のネックが保存期間なので、冷凍保存についても調べてみましたので、よろしければ参考になさってください。
もやしってどんな野菜?漢字でどう書くの?
もやしは、穀類や豆類の種子を人間の手を介在して発芽させた芽の事です。
本来は穀類と豆類の種子を原材料とする芽を意味する言葉だったのですが、緑豆(りょくとう)もやしが大々的に広まったために、もやしと言えば緑豆もやしを指す事が一般的になりました。
今日本で流通しているのは、その緑豆もやしと豆もやしとブラックマッペです。
もやしを漢字で書くパターンは2つあり、1つ目は「萌やし」です。
近年流行している「萌え」という言葉を連想してなんだか可愛らしく感じてしまいますが、「萌やす」というのは本来発芽させるという意味です。起源通りの命名という事です。
一文字の感じで書くと「糵」ですが、こちらは。書いてと言われてさっと書ける人がいたら感嘆するレベルで難しいですね。
もやしは生で食べられる?美味しい食べ方は?
さて、もやしの食べ方バリエーションを増やすために生で食べられるかどうかを調べてみた結果、答えは残念ながらNOでした。
外国では生で食べるのが主流、という話もありますが、日本のもやしと外国のもやしの製造方法が違うという事と、日本人と外国人の体力が桁違いに違うという事を前提に置くと、一般的な日本人の胃袋にはちょっと辛い、という結論です。
理由はいくつか挙げられます。中でも、
- もやしは陽の当たらない環境で育てるため、雑菌が繁殖しやすい
- 製造方法が理由でもあるが、痛むのがとても早い
この2つが最も大きな要因です。
もやし生産者協会のQ&Aではそれに加えて、「加熱調理したほうが、青臭さが取れてより美味しくなる」と解説しています。
そう言っていただけると、生で食べられない、という残念な気持ちが和らぎますね。
残念ながら生で食べるのは難しいとの事でしたが、生に近い食感で食べる方法もあります。
もやしを茹でる時沸騰する前の水から入れて、1分位で取り出し、水にさらさないでそのまま冷まして食べると、サラダにぴったりの食感になりますよ。
もやしは、和風、洋風、中華風、どんな食べ方にもマッチする食材です。
ポピュラーなのは中華風の野菜炒めではないかと思いますが、韓国風にナムルにするのが、私は一番好みです。シンプルなおひたしやお味噌汁も美味しいですよね。
さっと洗ってから耐熱容器に乗せ、上にチーズをトッピングしてレンジまたはトースターで加熱すると洋風の簡単アレンジになります。
色々な食べ方を考えるのも楽しいですし、レシピも色々ありますので、是非探してみてください。
もやしの賞味期限は?切れても食べられるの?
もやしの欠点、それは、前述の通り、足が速い=腐りやすいという事です。
多くの野菜を袋入りで買った場合、賞味期限が明記されているものとそうでないものがありますが、もやしにはほぼ確実に明記されています。
それは、もやしが、賞味期限を守って欲しい野菜だからなんです。
保存状態が良ければ長持ちする場合もありますが、以下のような状態の時は、賞味期限内でも食べるのをやめたほうが良いでしょう。
- ひげ根や豆が黒く変色している
- 更に袋をあけた時、酸っぱいような嫌な臭いがした
- そんなもやしを触ってみたらふにゃふにゃしている
- すでに半分溶けている
1まではギリギリ食べられるかな?と言うラインですが(でも保証は出来ません)、2以降、特に4はアウトです。諦めて処分しましょう。
もやしの鮮度の基準は
- 白くてしゃっきりしていて固い
- 酸っぱい臭いがない
です。なるべくこの状態のうちに美味しくお召し上がりください。
もやしの冷凍方法とコツについて
腐りやすいもやしは、他の野菜より保存方法と保存期間がシビアですが、冷凍する事でもう少し保存期間を伸ばす事が出来ます。
因みに、常温保存はしないようにしましょう。保存方法は冷蔵または冷凍が原則です。
冷蔵保存の場合
袋のまま保存する場合:1~2日
加熱してから保存する場合:2日
加熱前に水を張った容器に入れて保存する場合:最大1週間
水を張った容器に保存する場合は、毎日綺麗な水に換える必要がありますが、3パターンの中では一番日持ちがします。ただし、もやしの栄養分、特にビタミンが溶け出してしまう点にご注意ください。
また、容器はボウルより、雑菌を入りにくくしてくれる蓋付きのタッパーをおすすめします。
冷凍保存の場合
生、加熱後、いずれの状態で保存する場合も、1度に使う量を小分けしてフリーザーパックに入れ、平らになるようにして冷凍しましょう。
使う時は、解凍するとべちゃっとなってしまうため、冷凍庫から出したらそのまま調理しましょう。
冷凍保存のコツ
一度冷凍するとどうしてもシャキシャキ感は失われてしまうのですが、少しでも美味しく食べるために一工夫する必要があります。
それは、
- 水洗いした後しっかりと水気を拭き取ってから保存する
- ひげ根、豆もやしなら豆の殻を取り除いておく
の2点です。この2つを抑えておけば、かなり美味しさが保たれるので、是非お試しください。
ただ、やはりサラダよりもスープや炒め物に使ったほうが美味しく食べる事が出来ます。
まとめ
個人的には、もやしと一番相性の良い油はごま油、肉類だと豚肉なんですが、その人それぞれで好みがあるかと思います。
生で食べる事は出来なくても、生のようなしゃっきり感を保ちながら食べる事は出来ますし、そのうち生で食べられるような製法が開発されるのではないかと期待しながら待つ事にします。