モロヘイヤって、ここ10年ちょっと位で、すっかり知名度の上がった印象があります。
でもこのモロヘイヤ、家庭菜園とかで育てやすい野菜だけど、何の知識もなく適当に育てて食べようとすると危険な事があるのはご存知ですか?
今回は、そんなモロヘイヤの効能や注意点、美味しいレシピなどをご紹介させていただきますね。
モロヘイヤって何?どんな味?旬はいつなの?
モロヘイヤってどういう野菜なんでしょうか。モロヘイヤは、日本語ではシマツナソ(縞綱麻)と言い、北アフリカ原産の植物です。
モロヘイヤ、という名称は、アラビア語の名称をエジプト方言で発音したところから来ています。
味は、そのまま食べる事もできますが、生だとちょっと青臭いので、加熱調理して食べる事をお薦めします。
加熱調理するとちょっとぬめりが出ますが、クセがないので、色んな食材と合わせる事が出来ます。特に、食感から、和食メニューと相性がいいんです。
モロヘイヤは一年草なので通年手に入れる事が出来ますが、一番多く出回るのは6月から8月にかけてです。国内では群馬県の出荷量がトップ、次いで沖縄県、佐賀県が出荷量の高い地域です。
モロヘイヤの栄養や効能は?
モロヘイヤは緑黄色野菜の中でも、栄養価の高さがトップクラスです。
古代エジプトの王様の病気が、モロヘイヤのスープを飲んだだけで完治してしまった、という伝説もある位です。
カルシウム、カロテン、ビタミンB1・B2・B6、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、食物繊維、クエルセチンなどなど、身体にとてもいい影響を与えてくれる栄養素が豊富に含まれています。
これらの成分によって期待できる効果は以下になります。
- 胃腸、肝臓、腎臓の機能向上
- 動脈硬化の予防
- 花粉症の免疫力向上
- 疲労回復
- 老化防止
- 美肌効果
- 骨粗しょう症の予防と改善
などなど。
効果効能は高いけど妊娠中や授乳期の女性に向かない食材もある中、モロヘイヤの場合は母乳の質を上げ、更に出も良くする効果が確認されているため、むしろ積極的に摂る事をお薦めします。
モロヘイヤの茎には毒があるの?
家庭菜園で気楽に栽培して気楽に食べるのには向かない野菜である、という事を序文に書きましたように、モロヘイヤの一部には毒が含まれています。
それは、
- モロヘイヤの花が咲いた後に出来る種
- その種を覆っているサヤ
です。
食用として売られているモロヘイヤの若葉と茎、それ以外の根っこや花のつぼみなどにも毒は含まれていません。
但し、時期によっては、若葉や、完熟して種が採取される頃の茎には毒が含まれているので、食べても大丈夫な時期の若葉、それに茎を見極められる知識が必要になるんです。
流通している食用のモロヘイヤは、その辺りをすべてクリアしたものですので安心して食べる事が出来ますが、家庭菜園やプランターなどで育てたいという場合は、しっかりと知識を持つようにしましょう。
やはりプロの農家の方が栽培し、収穫したものを食べる事を強くお薦めします。
モロヘイヤの茹で方
モロヘイヤはおひたし向きの野菜です。茹でた後他の料理に添えたりする事もできますので、まず基本の茹で方をご紹介します。
まず、モロヘイヤの下ごしらえとして、さっと水洗いした後、茎の部分と葉っぱの部分を分けます。
茹でる時は、沸騰した後に十分な量の塩(大さじ2杯位)を入れた鍋に、まずお好みの長さに切った茎を入れ、40秒ほどおいた後に葉っぱを入れます。
茹でる時間はお好みもありますが、大体1分位でザルに上げて冷水にさっとさらして粗熱をとります。ほうれん草を茹でるのと同じ要領と思って良いです。
モロヘイヤと他の緑黄色野菜との大きな違いは、茹でても大切な栄養分が逃げ出さない、というところです。安心して加熱調理できますよ。
モロヘイヤのおいしい食べ方
モロヘイヤはおひたしやお味噌汁などに使われる事が多いですが、他にも色々なレシピがあります。
その中から、和風ではなく、韓国風アレンジとイタリアン風アレンジをしたレシピをご紹介させていただきますね。
モロヘイヤのちゅるりんナムル
(参考:クックパッドのゆりこふさん作)
材料
- モロヘイヤ:1袋
- もやし:1袋
- 金ごま:飾り用
- 合わせ調味料(A) 鶏がらスープの素:小さじ1 塩:小さじ1/2~1(お好みで調整) ごま油:小さじ1
作り方:
- モロヘイヤの茎の固い部分をねじり切って洗う。(葉の部分だけでもOKです)分量外の塩ひとつまみを入れたお湯で2~3分茹で、その後冷水にさらした後、よく絞る。もやしも同じような感じに、くったりするまで茹でる。
- ボウルに茹で上がって水気を切った後のモロヘイヤともやしを入れ、合わせ調味料(A)を全部入れてよく混ぜる。味をお好みで調整。
- 盛り付けて金ごまを飾って出来上がり♪
モロヘイヤとポテトのマヨチーズ焼き
(参考:クックパッドの*Anna*さん作)
材料(1皿分):
- モロヘイヤ:1袋
- じゃがいも:2個
- ハーフベーコン:5枚
- 牛乳:大さじ4
- バター:大さじ1
- 塩とブラックペッパー:各自適量
- スライスチーズ(とろけるタイプ):2枚 又はピザ用チーズ:適量
- マヨネーズ:適量
作り方:
- モロヘイヤを洗って葉と茎に分ける。茎の下7~8センチは切り落とす。沸騰したお湯に塩をひとつまみ入れ、茎を入れた後に葉を茹でる。葉はさっと茹でる程度。
- じゃがいもの皮を剥いて小さく刻み、耐熱用ボウルに入れてラップをかけ、レンジ800Wで2分半加熱する。加熱の程度はお好みで調整。
- モロヘイヤを軽く絞り、細かく刻む。
- じゃがいもを、温かいうちにマッシュして牛乳とバターを加えて混ぜ合わせ、更に塩とブラックペッパーを加えて味を調える。
- マッシュポテトとモロヘイヤを混ぜ合わせ、グラタン皿に敷き詰める。
- その上にベーコンをまんべんなくのせ、ちぎったスライスチーズまたはピザ用チーズをのせた上にマヨネーズをかける。
- オーブン又はトースターでチーズにこんがり焼き色がつくまで焼いて出来上がり♪
※オーブン又はトースターの火力によりますが、オーブンのグリル機能だと大体7分です。
最後に
モロヘイヤのいろいろ、参考にしていただけたでしょうか。
野菜の王様だけど毒がある?と言う話でちょっと怖い思いをされたかも知れませんが、スーパーなどで出回っているモロヘイヤには葉は勿論茎にも毒性は全くないのでご安心下さい。
ただ、モロヘイヤはあまり日持ちのしない野菜でもあります。
水分が飛ばないようにさっと水を含ませた後野菜室で保存した後は、なるべく2日以内で食べきるようにしましょう。
モロヘイヤは、他の多くの青野菜のように、冷凍する事も出来ます。
ほうれん草などの青野菜を冷凍する方法と同じような感じで、茹でた後小分けにしてフリーザーパックに入れて冷凍します。
冷凍後は、解凍しないでそのまま調理しても、冷蔵庫でゆっくり解凍させた後に食べても同じように美味しく食べる事ができます。
2日以内に食べきれない場合は冷凍して、冷凍後はなるべく1ヶ月以内に食べきるようにして下さいね。