料理でもお菓子作りでも掃除でも、家事の現場で大活躍の重曹。
なんと、お口のトラブルにも効果を発揮するという事で、注目が高まっています。
何故重曹がお口のトラブルに効果があるのか、やり方や注意点についてもいろいろ調べてみました。
重曹うがいで虫歯や口臭、歯周病などに効果がある理由は?
皆様ご存知でしょうか?重曹でうがいを行なうと、虫歯が予防できる上に、口臭対策や歯周病などにも効果があります。
その理由は、重曹の特長である弱アルカリ性が作用するためです。
人間の口の中が酸性に傾き、口内の虫歯菌(ミュータンス菌)が強い酸を出して、歯を溶かしていきます、この酸が虫歯の原因となります。
口臭も、お口の中が酸性になっていると発生しやすくなります。
重曹は弱アルカリ性ですので、うがいする事により酸性が中和され、お口の中もスッキリして、口臭や虫歯予防に効果的です。
また歯周病の原因である歯垢(プラーク)の活性化は口の中が酸性になるからです、そこで重曹水でうがいすることで、プラークに住みついていた細菌を死滅させることができ、歯周病になりにくくなる状態になるのです。
重曹うがいの正しいやり方と頻度
ただ、重曹のうがいをする場合、うがい水の濃度やうがいの頻度を守る必要があります。
重曹は、スーパーでも薬局でもオンラインショップでも簡単に入手する事が出来ますが、うがい水に使う場合は、必ず「食用」または「薬用」の重曹を選んで下さい。「工業用」は絶対にNGです。「工業用」の重曹は掃除にだけ使うようにしましょう。
うがい用重曹水の作り方は、いろいろありますが、一番簡単で手軽なのは、500mlのペットボトルを用意する事です。
500mlのペットボトルに水を入れ、その中に小さじ1杯分(3g位)の重曹を入れ、よく振って溶かせば、うがい用重曹水の出来上がりです。
うがいの度に重曹水を作るより、500mlで作り置きするのが楽ちんです。使用後は冷蔵庫に入れるようにすれば大体1週間持ちますし、大体その位で使い切りましょう。
この時、ペットボトルに直接口をつけないようにしましょう。ペットボトルの飲み口に雑菌がついてしまうからです。
うがい用重曹水はコップに取って使いましょう。
うがいの頻度は、1日3回位、食事の後に行なうのが一番良いです。歯みがきのタイミングだと更に良いですね。
うがいは、喉に水をふくんでガラガラやるタイプではなく、「すすぐ」感じで行ないます。
一口から二口分位の重曹水を含んで、30秒ほど口の中をすすぐだけで十分効果が得られますので、なるべくそれ以上は行わないようにしましょう。
重曹うがいの注意点について
間違ったうがいをしてしまうと、逆に口の中を傷つけてしまう恐れがあるので、重曹うがいをする時の注意点を確認しましょう。
使用する重曹は必ず「食用」または「薬用」で。「工業用」はNG!
これは一番大切なポイントです。工業用=毒という訳ではありませんが、口に入れても良いものとしての審査を受けていないので、健康に保証が出来ないためです。
頻度は1日3回程度に留める
重曹うがいは口の中の酸性を中和して中性にしますが、やりすぎる事によって、口の中をアルカリ性にしてしまいます。
口の中がアルカリ性に傾きすぎると歯ぐきやのどの粘膜に刺激をあたえてしまう危険性があるため、口の中の別のトラブルを招いてしまう結果になります。
塩分の摂取制限を受けている人は行なわない方が無難
重曹は「炭酸水素ナトリウム」、つまり塩分濃度が高いです。なので、医師より塩分の摂取を控えるように言われている人は重曹うがいは控えましょう。
重曹で歯みがきはNG
重曹歯みがきを勧める人もいますが、重曹には、お掃除で使えば分かるように、強い研磨効果があります。通常の歯みがき成分よりはるかに強い研磨効果があるので、逆に歯のエナメルを削ってしまい、歯の健康を害してしまう恐れがあります。
まとめ
重曹はオールマイティーみたいではありますが、何事もやり過ぎはいけません。
重曹うがいは1日3回までに留め、濃度もあまり濃くしないように注意して作って、お口の中の健康に役立ててくださいね。
また、虫歯や口臭や歯周病の予防効果はありますが、治療効果はありませんので、歯のトラブルが発生した時は歯科で診療を受けるようにしましょう。