セミは夏の風物詩。日がな一日ミンミン鳴いています。
昔、うちの猫が加えてきたセミがものすごく長い間絶叫していたのを目の当たりにしてからすっかり苦手な昆虫になってしまいました。悪いのはうちの猫なのに…。
でも、セミの生態やセミを食用にしているという話を聞いて、苦手意識を払拭するほど興味が出たので、いろいろ調べてみました。
この記事で、私の感じた面白さが伝わる事を願いながらご紹介します。
セミの寿命はどれぐらい?1週間なの?
セミの寿命は1週間、と言われていますが、卵から孵化して寿命を迎えるまでの期間は、実は昆虫の中でもトップクラスで長いです。
それにも関わらずセミの寿命が1週間と言われるのは、卵から孵化してから成虫近くまで成長するまでを、地中で過ごしているからなのです。
ほぼ成長が終わったところで、セミは地中から出てきます。そしてサナギになり、脱皮して成虫になった後、1週間、繁殖のために生きているという次第なのです。
国内の何種類かのセミは、短いツクツクボウシで1年から2年、長いミンミンゼミで6年から7年とされていますが、アメリカにはなんと17年ゼミという相当な長寿の種類もいます。
日本でもセミを食べる地域はあるって本当?
昆虫食、という言葉を聞いた事はありますか?
東北地方でイナゴを食べる、長野県の高価な名産物の一つに蜂の子という食材がある、というのは有名ですが、それを総じて昆虫食と呼びます。
食糧難の時に仕方なく食べた、というのではなく、嗜好品あるいは普段のごく当たり前の食材として昆虫を食べる事を言いますが、セミも、何十年前かの沖縄で、一般的に食べられていたようです。
今はレアになっていますが、年配の方に聞くと、食べた経験談を聞ける事も多いとか。
そして、ここ数年ですが、セミを食べる事がイベントとして人気になっています。
「昆虫料理研究会」という、昆虫食を楽しむ事をコンセプトにしている会で、その場で捕まえたセミをその場で食べる「セミ会」というイベントが、夏に開催されています。
男性だけではなく女性も同じ位参加者、そしてリピーターが多い、人気の会です。
どうやって食べるの?
イナゴは佃煮にする食べ方が一般的ですが、セミについては、以下の方法が紹介されています。
- 素揚げして食べる
- 蒸し焼きにする
- 外側の皮を取り除いてから取り出した中身を食べる
- 幼虫を茹でた後めんつゆなどで調理した後燻製にする
- オスは鳴くために発達した発声器官を取り除いてから食べる
など。
今回調べた時、息子がどんなに止めても隠れてセミを食べるのをやめない、というお母さんの悩み相談の掲載されたサイトを見つけましたが、実際に食べると自制心が働かなくなるほど美味しいという事なんですね。
この息子さんの場合は、捕まえたセミを枝に刺した後ライターで炙って食べているそうですが、ご紹介したどの食べ方も、必ず加熱しています。
何故かと言うと、セミにいる寄生虫が、人体に悪影響を与える可能性が高いからです。
ですので、食べる時には十分に加熱する必要があるのです。
それでも、知識をきちんと持っている人の指導の元で食べた方が絶対安全ですね。
勿論、前後に手を清潔にする事も、普通の食材を普通に調理するのと同様に大切です。
因みに、鳴くために発達した発声器官を持つオスより、発声器官がなく、卵や、卵を産むために滋養を蓄えているメスのほうが、栄養価が高く、味も良さそうです。
まとめ
セミの他にも食べられる昆虫は多く、前述の昆虫料理研究会でも、様々な食べられる昆虫や、美味しい昆虫ランキングの紹介などが掲載されています。
食べてみたくなった、という方は、前の項にも書きましたが、素人がいきなりその辺のセミを捕まえて食べるのではなく、専門家の指示の元でまず試してからにする事をお薦めします。
また、セミはないのですが、甲殻類アレルギーと同じアレルゲンを持つ昆虫もいるので、甲殻類のアレルギーのある人は、昆虫食は慎重にチャレンジして下さいね。