子供の頃、よく鼻血が出た、という人は多いのではないかと思います。
筆者には、あまりに止まらなくて頭に来て、鼻をかみ続けて貧血になり、親に怒られた経験があります。
そんなお馬鹿経験のある人はいらっしゃらないでしょうが、鼻血の止め方について、間違った知識を持っている人が多いかもしれません。
今回は鼻血の出る原因と、鼻血を留める正しい方法についてご紹介させていただきます。
鼻血がよく出る!考えられる原因は?
鼻血というのは、基本的には、鼻の内部にあるキーゼルナッハという部位からの出血です。粘膜が薄く、傷つきやすいため、体が完成していない子どものほうが、大人よりも鼻血が出る事が多いのです。
鼻血が出る主な原因は、
- 外的な要因(鼻のかみすぎ、鼻毛の処理など)によって粘膜が傷ついた
- 刺激物の飲食
- 過度な喫煙または飲酒
- 外気や入浴でのぼせた
- アレルギー性鼻炎
- 花粉症
- 副鼻腔炎
- 心身に疲れとストレスが溜まっている
また、鼻の粘膜に関係なく出る鼻血もあります。
- 糖尿病
- 高血圧
- 動脈硬化
- 白血病
- 血友病
など。もしも、鼻の粘膜が傷ついた記憶がなく、また鼻の奥の方から鼻血が出ている、と感じた場合は、病気が原因の鼻血である可能性があるので、医師の適切な診断を受ける必要があります。
大人のストレスでなぜ鼻血が出る?
前の項で、鼻血が出る原因として「ストレス」を挙げましたが、何故ストレスで鼻血が出るのでしょうか。
それは、ストレスによって脳のアドレナリンが刺激され、過度なアドレナリンの分泌を抑えるために働いてくれるビタミンCの活動も限界になり、結果鼻血が出るようになるのです。
身体の疲れによって鼻の粘膜が弱っていたり、血圧が上がっていたり、という理由によって鼻血が出る場合もあります。
ストレスによる鼻血は、起床時にどっと出る事が多いです。これから出かける、という時には、特に困ってしまいますよね。
ですので、ストレスによる鼻血を防ぐために、ビタミンCを多めに摂取して備えると共に、睡眠時間をたっぷり取る、ストレスの発散方法を考えるなどして対応するようにしましょう。
鼻血の正しい止め方は?ティッシュはダメ?
鼻血の止め方は色々紹介されていますが、昔は定番の止め方だったけれど、今は間違っている事が判明している方法がいくつかあります。
鼻血を止めるNGな方法
1、上を向く、あるいは仰向けに横たわる
これは、鼻血を喉の奥に流し込んでしまうだけではなく、鼻の中で鼻血を止めるためにかさぶたを作る作用を阻害してしまい、鼻血が止まるのを遅くしてしまい、逆効果です。
2、首の後をトントン叩く
これも、出血している箇所を揺らす事によって、止血しようとする作用を阻害してしまうので逆効果です。
3、ティッシュや脱脂綿を鼻に詰める
緊急時にはつい手足や服を汚さないために鼻に何か詰めようと思ってしまいますが、鼻血が止まったと思ってティッシュなどを鼻から出した時、かさぶたを一緒にはがしてしまい、再び出血してしまう場合があります。
という事で、上記3点の方法で鼻血を止めるのはなるべく避けましょう。
鼻血を止めるための正しい方法
小鼻を両側から親指と人差し指でつまんで圧迫する
です。大体10分から15分ほど抑えていると止まります。
座った状態で顔を下に向けた状態で行なうのがベストですが、貧血などの症状が出る場合もあります。
そういう時は横になっても良いのですが、その場合も、前述の通り、仰向けになると鼻血が喉に逆流するのでよくありませんので、体を左右どちらかに傾けるようにしましょう。
鼻血が止まらなくなった時、何科に行けばよい?
正しい方法で止血した場合は鼻血は大体10分から15分で止まりますが、30分経っても止まらない、あるいは、止まったと思ったのにまたすぐ出てきてしまう、という事が起こる事もあります。
そういう場合は、耳鼻咽喉科の診療を受けましょう。
ただ、あまりにも大量の鼻血が出ていて、しかも顔色がとても悪くなっている、具合も悪いという場合は、様子を見て救急外来へ行くか、救急車を呼ぶなどで対応しましょう。
他の疾患を疑う場合は内科での受診でもOKですが、判断がつかない場合はまず耳鼻咽喉科で医師の指示を仰ぐのをおすすめします。
まとめ
たかが鼻血、されど鼻血、です。
ほとんどが心配のない出血ではありますが、思わぬ病気が隠れている場合があります。
正しい止血方法をしても止まらない、鼻血が最近やたらと多い、という方は、体の状態をよく確認し、病院で診察を受けましょう。