近年よく耳にするイソフラボンという成分ですが、美容や健康にとても良いなど、女性に嬉しい成分として注目されています。
- イソフラボンって一体どういったものなのか?
- どうしてここまで人気になっているのでしょうか?
ここではイソフラボンの効果・効能、それに摂取するときの注意点などについてお伝えしていきたいと思います。
イソフラボンって何?
イソフラボンは、大豆の「えぐみ」成分の一つで、赤ワインによく含まれるポリフェノールの一種です。大豆などのマメ科の植物に多く含まれています。
大豆イソフラボンの含有量は一粒にわずか0.2~0.4%程度と言われています。
イソフラボンには分子の大きい「グリコシド型イソフラボン」と、分子が小さくて体内に吸収されやすい「アグリコン型イソフラボン」の2種類があります。
実は分子の大きい「グリコシド型イソフラボン」は体内に吸収されません。腸内細菌の働きによって分解され、「アグリコン型」になって初めて体内に吸収されます。
そのアグリコン型イソフラボンは女性ホルモンであるエストロゲンと化学構造が非常に似ています。
そのため、女性ホルモンバランスの乱れが引き起こす様々なトラブルや、更年期障害、乳がん等の女性疾患に対してとても効果的だと近年、注目されるようになってきました。
どんな効果・効能があるの?
大豆イソフラボンを摂ることで、どのような効果を期待できるのでしょうか?
更年期症状の緩和や生理不順の改善
女性ホルモンの分泌量は、40代以降急激に減少していきます。そのため、ホルモンバランスが崩れて、更年期障害が起こってしまいます。
大豆イソフラボンは、女性ホルモンと同様の働きをするので、摂取することで、症状の緩和が期待できます。
また大豆イソフラボンの摂取により、ホルモンバランスの乱れが原因で起こる生理不順にも効果を発揮します。
しかし、近年食事の洋風化が進んだ日本では、大豆の摂取が減少している傾向があります。
生活習慣病の予防
女性ホルモンの分泌が減少すると、悪玉コレステロールが増え、血液がドロドロになり、血管が詰まりやすくなります。
大豆イソフラボンの摂取により、悪玉コレステロールの増加を防ぎ、動脈硬化などの生活習慣病リスクが減少することが期待できます。
薄毛対策に効果的
年齢とともに薄毛になるのは女性ホルモンであるエストロゲンが減少するためです。
大豆イソフラボンはこのエストロゲンの減少に合わせて働きだし、薄毛対策に効果的だと言われています。
女性の髪だけでなく、大豆イソフラボンは 男性の薄毛の原因とされる男性ホルモンの分泌を抑えてくれるため、男性特有の脱毛を予防でき、育毛効果としても期待できます。
骨粗しょう症の予防
女性ホルモンの分泌が減少すると、骨代謝のバランスが崩れてしまって、骨の中のカルシウムはどんどん溶け出してしまいます。
大豆イソフラボンを摂取し続けることで、骨粗しょう症の予防につながります。
他には美肌効果やバストアップ効果、ニキビを改善する効果も期待できますよ。
男性が取りすぎると副作用が出るって本当?
大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た働きがあるので、適量であれば男性ホルモンを抑えてくれて、身体の無駄毛に対する抑毛効果、また余分な発汗を調節したり、抑制するなどの効果が期待できます。
しかし男性が多量に摂取すると体の女性化が起こる可能性があります。毎日大量の豆乳を飲み続けた40代中国人男性の胸が妻よりデカくなったというケースもあったようです。
またイソフラボンの摂りすぎによって、男性ホルモンが抑えられ、精子数の減少にもつながります。
それ以外、男性特有の機能が落ちたり、女性寄りの顔立ちになったりするなどの悪影響を起こしてしまいます。
イソフラボンの1日摂取目安量は?
内閣府の食品安全委員会によると、イソフラボンの一日摂取量の目安は、1日70~75mgと言われています。
これは納豆なら2パック(1パック45g)、豆腐なら1丁(300g)、豆乳なら2パック(1パック200g)の量です。
但しこの「70~75 mg」という値は毎日欠かさず長期間摂取する場合の平均値としての上限値です。
また、大豆食品からの摂取量がこの上限値超えることにより、直ちに健康被害に結びつくというものではないので、それほど過敏にならなくてもよいと言われています。
サプリなどの特定保健食品からの摂取は一日30mgまでが望ましい。栄養機能食品の規格基準に定められている1日の摂取目安量を超えないように注意してください。
まとめ
イソフラボンは、ホルモンバランスを整えてくれる働きがあるため、生活習慣病の予防や更年期症状の改善など、様々な健康効果が期待できます。
短期間では効果が期待できませんが、健康維持に継続して利用する必要があります。
但し過剰摂取は逆効果になるので、特に男性の場合、1日の目安量を守って、取りすぎないように心がけましょう。