やけどした時って、「熱い!」と思わず声が出てしまいますよね。やっちゃったなぁと落ち込んだり、おろおろと慌てたり、たいへんです。
今回は、火傷(やけど)の応急処置方法と、やってはいけないことについてお伝えしていきます。
火傷(やけど)とは?
火傷(やけど)は通称で、専門的には「熱傷」と言いいます。お湯や油、火焔、蒸気などの熱による生じる損傷。
熱湯や油、炎によるやけどは通常熱傷、高温の煙によるものは気道熱傷、カイロなどに長時間触れることで起きるものは低温熱傷と呼ばれます。
あと、身近ではありませんが、化学熱傷、電気熱傷、放射線熱傷というのもあります。
やけどの深さについて
やけどが重症なのかどうかを判断する時は、一つは深さという考え方になります。その深さは、I度熱傷、II度熱傷、III度熱傷と3段階になっていました。
I度熱傷
I度熱傷は、表皮だけのやけどです。
II度熱傷
II度熱傷のやけどは真皮まで達します。
赤い水疱ができるのは「浅達性II度熱傷」、白い水泡ができるのは「深達性II度熱傷」と分けられます。
III度熱傷
III度熱傷のやけどは、皮膚全層に達したものです。皮膚は茶色になるか、壊死して白色になります。
やけどの重症度
やけどの重症度は、深さに加えて、面積も基準に入るんだそうです。
重症と言われるのは、II度熱傷30%以上、またはIII度熱傷10%以上の場合です。
また、特殊部位(顔・手・生殖器など)を含むもの。さらに、気道熱傷、化学薬品や電気によるもの。となっていました。
中等症は、特殊部位を含まないもの、II度熱傷15~30%、III度熱傷2~10%。軽症は、特殊部位を含まないもの、II度熱傷15%未満、III度熱傷2%未満。
重症や中等症のやけどの場合は、病院での治療が必要です。救急車を呼ぶケース、入院での治療になるケースも考えられます。
自分の手には負えないやけどは、病院で治療してもらってくださいね。
やけどの応急処置方法
それでは、自分でできる範囲の応急処置方法をお伝えしておきます。
水道水の流水がベスト
やけどの応急処置方法は、水道水の流水で冷やすのがベストです。
患部に痛みがなくなるまで冷やすのがポイントです!
時間の目安は、まずは5分。それでも痛みがあるなら、10分~20分冷やしてください。
お子様がキッチンの蛇口に届かない場合などは、お風呂場でシャワーやホースを使って、流水を患部に当ててあげましょう。
水ぶくれを破らないように
冷やした後に、清潔なガーゼで水ぶくれを破らないように患部を覆います。
塗り薬などをつけると、患部の状態がわかりにくくなり、さらにひどくなる場合があるので、何もつけずに、できるだけ早く病院で診てもらいましょう。
因みにやけどの場合は『皮膚科』か『形成外科』を受診するようにしましょう。
やってはいけないこと
応急処置をする時にやってはいけないことも確認しておきましょうね。
衣服は脱がない、脱がさない
服の上から熱湯や熱油をかぶったとき、慌てて服を脱がさないでくださいね、衣服に貼りついている皮膚がはがれてしまうからです。
その上から水をかけて冷やしていきましょう。
水ぶくれは破らない
水ぶくれは細菌による感染する恐れがあるので、自己判断で潰さないようにして下さいね。
痛みが治まるまで流水で冷やしてから、患部に清潔なガーゼを当てて、病院で治療してもらいましょう。
アクセサリーはつけたままにしない
腕時計や
民間療法や自然療法について
昔からやけどのとき、「アロエを塗る」「味噌を塗る」といった民間療法がありますね。安易にやってしまうと、患部に細菌の侵入で感染症や化膿する可能性があります。
アロエ、大根おろし、はちみつ、ジャガイモ、味噌などを塗るの民間療法は、最深の注意が必要です。
まとめ
応急処置は、水道水の流水によるものが一般的です。
また、民間療法のような処置は、昔から実践していらっしゃる方が同居していない場合は、簡単に真似はしない方が安全です。自分の手には負えないやけどは、病院で治療してもらってくださいね。