スーパーなどで販売されている「パン」類の原材料名にイーストフードと書かれているものがたくさんありますね。
「イーストフード」って何?体に害がないの?って気になりますね。
ここではイーストフードとは一体何なのでしょうか、どうして使われるの?身体に害はないのか?などについて、調べたことをお伝えしたいと思います。
イーストフードとは?
イーストフードとは
イーストフードは食品添加物です、生地改良剤と呼ばれることもあります。
パン作りに欠かせないのがイースト菌(パン酵母)です。それらが発酵することでパンは膨らむのですが、これだけだと膨らむまで時間がかかります。
しかしイーストフードを入れるとイースト菌(パン酵母)が活発になり、短時間で大量にふわふわのパンを仕上げることができるのです。
つまり、イーストフードは、イースト菌(パン酵母)の栄養源です。
イーストフードは1種類の材料ではありません。以下の16種類の添加物の集合です。食品衛生法によって、一括で表示することがが認められています。
- 塩化アンモニウム(合成添加物)
- 塩化マグネシウム(合成添加物)
- 炭酸アンモニウム(合成添加物)
- 炭酸カリウム(合成添加物)
- 炭酸カルシウム(合成添加物)
- 硫酸アンモニウム(合成添加物)
- 硫酸カルシウム(合成添加物)
- 硫酸マグネシウム(合成添加物)
- リン酸三カルシウム(合成添加物)
- リン酸水素二アンモニウム(合成添加物)
- リン酸二水素アンモニウム(合成添加物)
- リン酸一水素カルシウム(合成添加物)
- リン酸二水素カルシウム(合成添加物)
- グルコン酸カリウム(合成添加物)
- グルコン酸ナトリウム(合成添加物)
- 焼成カルシウム(天然添加物)
複数の添加物をひとくくりにまとめて表示することを一括表示と言いますので、この16種類の中からいくつか入れたとしても、「イーストフード」だけで表示すれば、良いのです。
どの添加物を使用するかはメーカーによって異なりますが、殆どの場合、4~5種類の添加物のが使われているようです。
どうしてイーストフードが使われるの?
イースト菌にイーストフードを与えることで、発酵スピードを上げ、時間短縮ができて、短時間で大量のパンが作れるのです。
イーストフードに頼ることで、人の手間を減らし、安価に提供できるようになったのです。
イーストフードを使わないものと比べて6割ほど安くできるのです。
イーストフードは安全なの?
イーストフードが安全なのか危険なのかについては、専門家の意見も真っ二つに分かれています。
安全だとする意見は、様々な試験を重ねた上で、問題ないと確認できた物質しか食品添加物として認められていない、微量なので、一生毎日食べ続けたとしても、体に影響がない、食べでも早く排出されるなどで、身体に悪い影響が出ないと判断されています。
一方、危険とする意見は、イーストフードは複数組み合わせて使われる場合が多いため、物質同士が組み合わさったときの反応がわからないし、体内で胃酸とどのような化学反応が起きるか、把握できないから、安全だと言い切れない。
塩化アンモニウム
添加物の一つ塩化アンモニウムは主に化学肥料の原料として使われます。
毒性が強いのです。微量なら大丈夫かもしれませんが、大量に口に入ると吐き気や嘔吐をしたり、皮膚につけば赤くただれることがあります。
リン酸塩類
イーストフードに認められているリン酸化合物ですが、これらは骨粗しょう症や心筋梗塞につながるおそれがあるといわれています。
イーストフードとドライイーストの違い
先ほど述べた通り、イーストフードは、イーストの餌、栄養源です。
実はイーストには、「ドライイースト」と「生イースト」2種類あります。どちらも危険性は無いです。
私たちが家で使われる顆粒状のものはドライイーストです、「ドライイースト」は、「生イースト」の1/2の量で同じくらいの効果が期待できると言われています。
イーストフード不使用のパンについて
実は「イーストフード」不使用のパンもあります。
Pasco(パスコ)の超熟
超熟シリーズは、イーストフード・乳化剤を使わず、小麦本来の自然な味や香りを味わえるパンです。
フジパンの本仕込
イーストフード・乳化剤不使用。小麦の豊かな香りと、もっちりとした食感が自慢!
まとめ
「イーストフード」の害や危険性は問題ないとされていても、避ける方がいいかと思いますね。
イーストフード不使用の食パンもあるので、少しの価格差で安心、安全が手に入るのなら、イーストフードも乳化剤も使われていないものを選びたいですね。