ビジネスのメールで取引する際に、「架電」という言葉をよく目にしますね、意味や使い方をあまりわかない人は少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は「架電」の意味や使い方についてお伝えしたいと思います。
「架電」とは?読み方は?
まず架電の読み方は、「かでん」となります。
架電は
「電話をかけること、電話すること」
という意味です。例えば、勤め先に架電する。
明治のころから商社などで「電報をうつ」の短縮形として、「架電」を使っていたそうです、電報は文字数に制約があるので略語を多用して、「架電」という言葉ができたのだと思います。
また、古い時代に判例で使用されたこともあって、法律家の間で使用されるようになり、やがて官公庁や一般企業に広まっていったのです。
近年では、テレマーケティング業界では、「アウトバウンド」(電話を発信すること)の意味で「架電」が広く使用されています。
最近では「架電」は「電話をかける」という意味以外に「FAXを送ること」や「E-mailを送ること」も「架電」を使う会社もあるようです。
それらの使い方は、あくまで業界の隠語であり、一般用語としては「電話をかける」という意味になります。
因みに架電の反対語は「受電」、「着電」、「受信」、「着信」等々。
「架電の件」の意味と使い方
ビジネスの文書で「架電の件」という表現が頻繁に使用されていますね。
「架電の件」とは「以前電話をかけた時に話した内容」や「先ほど電話した件」を意味します。
例えば、架電の件の資料を添付しております。
⇒これは「さきほど電話した件の資料を添付しております。」という意味になります。
架電の件です、よろしくご査収下さい。
⇒これは「お電話した件です、よろしくご査収下さい。」
「架電にて」の意味と使い方
「架電にて」の意味は「電話で話した件です」という意味になります。
使い方としては、お客様や取引先などに電話をしてから、その電話の内容を改めてメールで連絡するときに、「先ほど、架電にてご連絡いたしました」のように表現できます。
先月架電にてお伝えしておりますが、明日から9日間の夏休みです。
⇒これは「先月電話で話した件でお伝えしておりますが、明日から9日間の夏休みです。」
先日架電にてお伝えしていたより、納期が遅くなりそうです。
⇒これは「先日の電話でお伝えしていたより、納期が遅くなりそうです。」
「架電にて」は肯定にも否定にも、幅の広い使い方ができます。
「架電の通り」の意味と使い方
「架電の通り」は「電話で話したとおり」という意味です。「架電にて」と同じように、メールで再確認のために使われます。
例えば、
- 先ほど架電の通り、明日の13時にイベント会場へ参ります。
- 来週の打ち合わせは架電の通り、上司の田中が御社へお伺いします。
「電話の内容を改めてメールで」というときに使われることが多いです。
まとめ
いかがでしょうか。まとめてみると
- 架電は「かでん」と読み、「電話をかけること、電話すること」
- 「架電の件」は「先ほど電話した件」
- 「架電にて」は「電話で話した件です」
- 「架電の通り」は「電話で話したとおり」
架電は現在ビジネスの「メール」でよく使われる言葉です、一度使うと結構便利に使えますので、ぜひ意味を理解したうえで使てみてください。