シュークリームといえば、スイーツの定番ですね。毎月19日はシュークリームの日だそうです。
生地の中には「クリーム」がたっぷり入っていますが、その前にある「シュー」とは一体、どういう意味なのでしょうか。
またシュー生地を焼くと膨らむのはなぜ?
シュークリームの「シュー」の意味とは?
調べてみると、シュークリームの「シュー(chou)」は、フランス語でキャベツという意味。
これは材料にキャベツが使われているからというわけではなく、丸く膨らんだ生地の形状がキャベツらしく見えることに由来するといわれています。
不思議なのは「シュー」がフランス語なのに対し、「クリーム」が英語ですね。
2つの言語を組み合わせたシュークリームは日本独自の名称になります。
フランスでは「シュー・ア・ラ・クレーム」、英語圏では「クリームパフ」と呼ばれているそうです。
ちなみに、細長い形の「エクレア」は、フランス語でエクレール・オ・ショコラと呼ばれ、エクレールとは「雷・稲妻」を意味しています。
シュー生地の基本材料
シュー生地の基本材料は、
- 水分
- 油
- 塩
- 砂糖
- 小麦粉
- 卵
などからなります。
材料の役割は以下の通りです。
- 水分:水蒸気に変化し、生地を押しひろげる
- 油:グルテン(たんぱく質)の形成を抑え、生地にのびを与える
- 塩:生地のひきしめ
- 砂糖:伸びや風味、焼き色をよくする
- 小麦粉:ボディを作る
- 卵:形をセットし、かためる
こうして、それぞれの材料がさまざまな役割をもってはたらくことで、シューが出来上がることがわかりますね。
シュー生地を焼くと膨らむのはなぜ?
シュー生地を焼くと、中に空洞ができるのはなぜでしょう。
実は生地のなかには水分が含まれていて、オーブンで焼くと水蒸気にかわります。小麦粉の中のグルテンには粘り気があり、水蒸気が外へ出ようとするのを妨げます。すると、膨張した水蒸気は生地を押し広げていきます。
さらに熱せられると卵が焼けて、中に空洞が空いた状態のまま固まるのです。
生地の上部が先に焼けてしまうと膨らみにくくなるので、大きく膨らませるには焼く前に表面に軽く霧吹きをしておくのがコツだそうです。
また、小麦粉のなかのグルテンが偏って形成されると、きれいに空洞ができません。小麦粉と他の材料がしっかり混ざるようにすると、うまく膨らみます。
最後に
クリームがたっぷり入っているのがうれしいですが、その反面、中のクリームがはみ出してしまって困ったことはありませんか?
シュークリームを食べるコツがあります。
それはまずシュークリームを手のひらにのせて水平にふります。こうするとクリームが均等になります。
次に真ん中で半分に割って、クリームがはみ出ることがありません。かじったときにほおにクリームがつくことを避けられます。
さらに、皮が器がわりになるので、こぼれることもなく上手に食べきれます。