初めての子育ての時、周りにあまり子育てしている人がいなかったり、乳幼児に触れる機会の少なかったりした人ほど、赤ちゃんの挙動に一喜一憂してしまいますよね。
その中でも特に、健康的に問題ないのか、と気になる反応の1つが「モロー反射」ではないかと思います。
今回は、そのモロー反射のいろいろと、対策についてご紹介させていただきます。
赤ちゃんのモロー反射とは?
赤ちゃんのモロー反射というのは、赤ちゃんに生まれつき備わっているいくつかの「原始反射」の1つです。「抱きつき反射」という別名の方が、耳にした事のある人が多いかもしれません。
赤ちゃんの健康な生育に必要な本能として、生まれつき、あるいは胎児の頃から「原始反射」というものが備わっています。
ウィキペディアには「正常な幼児が特有の刺激に応えて示す中枢神経系由来の反射行動」と解説されています。
その原始反射の代表的なものの1つが、今回ご紹介します「モロー反射」です。
- 両手を広げて抱きつくような動きをする
- 眠っている時に突然びくびくっと体が動く
- 驚いたように腕を伸ばして指を広げる
などが、主なモロー反射の動きです。
モロー反射を映像で確認しましょう:
モロー反射は、外部の刺激から身を守るため(高いところから落ちた時など)に備わっている機能と言われています。
モロー反射はいつからいつまで続くのか
モロー反射は、胎児の頃から備わっています。大体28週頃に出現して、38週頃に反射として成熟し、生後大体4ヶ月頃に終わります。
モロー反射の有無については、小児科での1ヶ月検診、4ヶ月検診などの折々の検診の時に確認しています。
自宅でも確認できます。方法は、
- 赤ちゃんを仰向けに寝かせる。
- 頭を30度位持ち上げる。
- 持ち上げて支えた手を突然放す。(この時赤ちゃんが頭を床などにぶつけないように注意)
ここで赤ちゃんがびくっと反射するかどうかで確認するのですが、わざとモロー反射をさえる行為は、赤ちゃんにストレスを与えてしまいますし、思わぬ事故が起こる可能性もあります。
どうしても必要な時以外では行わないのが無難です。
モロー反射ですぐ起きたり、泣いたりする、どうすればいいの?
モロー反射の1つである、眠っている時に体がびくっと動く動作、これによって赤ちゃんが自分で驚いて起きてしまい、泣いてしまう事があります。
そんな時、赤ちゃんはとても不安な気持ちでいますので、そっと抱き上げて、優しくあやしてあげると、落ち着いてまたぐっすり眠る事が多いです。
また、おくるみを着せて、体の動きをある程度抑制し、モロー反射が起きにくくするという方法も有効です。
モロー反射が激しい!脳性麻痺の可能性があるの?
モロー反射は、赤ちゃんが正常に発達するために必要な動作ですので、あまり神経質に撮られなくても大丈夫です。
ただ、以下に挙げるパターンでは、脳性麻痺を始めとした何らかの異常が発生している可能性があります。
- 本来は生後4ヶ月を過ぎる頃に自然に消失する筈のモロー反射が、生後半年を過ぎても続いている→脳性麻痺の可能性がある
- モロー反射がない、あるいは弱すぎる→脳障害・上腕神経の損傷、鎖骨の骨折などの可能性がある
- 普段より激しい動きをしている→低血糖や頭蓋内出血の可能性がある
- うなずくような動き、おじぎをするような動きを頻繁にする→点頭てんかんの可能性がある
など。
いずれも素人判断は危険ですので、かかりつけの小児科で相談するようにしましょう。
まとめ
赤ちゃんの生育には、色々と神経を使う事が多いです。
普段と明らかに違う動きをする時、まずは周りに育児経験のある人がいるならその人に聞いたり、ネットで情報を調べたりするのも良いのですが、最終的には、必ず小児科や保健施設でアドバイスを受けましょう。
赤ちゃんの動きの変化については、日記をつけるのが一番ではありますが、忙しいので日記というとちょっとハードルが高すぎます。
そんな場合は、お手持ちのスマホや携帯を活用してみてはどうでしょうか。
先日Twitterで紹介されていた方法ですが、LINEに、自分だけしか読めない見られないルームを作って、そこにちょこちょこ赤ちゃんの様子を書き込むようにすると、手軽に使えて便利ですよ。