バナナは消化によい食べ物として、よく知られていますね、しかし「バナナって、消化よくない~」という話も聞いたことがありますが、これは一体どういうことなのでしょうか?
またバナナの消化時間ってどのくらい?これらについて解説していきます。
バナナは消化にいい?それとも悪い?
よく熟れたバナナは消化にいい!
実はよく熟した黒い状態バナナは消化にいいのです。よく熟した黒い状態とはシュガースポットという黒い斑点が皮に多くある状態のこと。
よく熟したバナナにはアミラーゼという消化酵素が含まれており、この酵素が消化吸収の効率を高めてくれます。
アミラーゼは炭水化物を消化するために必要な酵素の一つ。人の唾液腺や膵臓から分泌されるものと、食品に含まれているものがあります。働きは同じですが、人の体内で分泌されるアミラーゼは加齢と共に減少してしまうので、バナナなどのアミラーゼを含む食品を食べて補うと良いでしょう。
またよく熟したバナナにはリン脂質という成分も含まれ、免疫力を高める作用があります。体内に入ったリン脂質は胃の粘膜に吸着し、酸から守る働きもあるため、胃潰瘍を予防する効果も期待できます。
ストレスや胃に負担のかかりやすい食生活をしている方には、よく熟したバナナを意識して食べるようにしましょう。
熟していないバナナは消化が悪い!
まだ熟していない、青い状態のバナナには、レジスタントスターチという消化されにくいでんぷん質が多く含まれているので、消化に時間がかかります。
レジスタントスターチ(resistant starch)は、デンプンですが冷えることで、人間の小腸まででは消化されず、大腸に届くのです。難消化性でんぷんまたは耐性でんぷんとも呼ばれています。
また、熟していないバナナにはシュウ酸も多く含まれます。シュウ酸は食物があると消化管からほとんど吸収されません。熟していないバナナは苦みがありますね。
バナナの消化時間はどれくらい?
熟れたバナナの消化時間
熟れたバナナの消化時間は1時間から1時間半と言われています。
最も早く消化するフルーツはなんといってもスイカとメロンです。この二つは20分程度であっという間に消化されます。バナナの消化時間は他の果物よりも時間はかかりますから、その分消化に負担がかかりますね。
しかしバナナをミキサーなどでジュースにすることで、消化時間は短縮して、20分ほどになるのです。
青い状態のバナナの消化時間
バナナは熟していないと消化が悪くなります。熟し方が足りないバナナは糖の種類にもよりますが、5~6時間消化にかかるようです。
青い状態のバナナはレジスタントスターチという消化されにくいでんぷん質が多く含まれているので、血糖値を上昇を緩やかにする作用があり、糖分が脂肪分に変わるのを防ぐ働きもあるのです。
青い状態のバナナは噛みごたえがあるため、満腹感が得られやすいので、ダイエットに効果があると言われています。
バナナの消化をより良くする食べ方
バナナを焼いて食べる
バナナを加熱すると、フラクトオリゴ糖という成分が増加して甘みが増し、お腹の調子を整える効果がアップします。
スライスしたバナナをオリーブオイルやバターでささっと焼いただけで、そのまま食べるバナナとは違ったおいしさがあるので、ぜひ試してみてください。
また加熱したバナナは便秘に効果があるので、朝のホットバナナを習慣にすると効果がありますよ。
豆乳と混ぜて食べる
バナナは豆乳と混ぜて食べると基礎代謝がアップします。
豆乳には「大豆ペプチド」が含まれています。その「大豆ペプチド」の働きにより脂肪の燃焼を促し、基礎代謝も同時に高めてくれます。普通の生活をしているだけで食物を消費するカロリーが高くなり、太りにくい体質になるのです。
バナナをミキサーで砕いて豆乳を加えるだけでおいしい豆乳バナナスムージーができあがりです。
最後に
身近にあるバナナですが、なんとなく体に良さそうとは思っていますが、バナナについて意外と知らないことはたくさんありますね。
一年中安価で手に入るので、今までバナナを食べる習慣のなかった方は、食べてみてはいかがでしょうか?