日本語の中には、似たような意味を持つ言葉がたくさんありますね。
例えば「以降」によく似た言葉に「以後」があります、この2つの言葉は、どう違うのでしょうか。
また「15日以降に来てください。」と言われたら、「15日は含まれるの?」と疑問を持つ人も少なくないと思います。
そこで今回は、以降と以後の意味や使い方、相違点をについて詳しくお伝えします、お役立て頂ければ幸いです。
以降の意味とは?当日を含む?
以降は、
ある時より後
という意味になります。対義語としては「以前」が当てはまります。
「以降」は以降よりも前の言葉に記載されているものも含んだそれより後ということです。
一般的には、「以降」の前に単語や日付、数字などをつけますが、その言葉に記載されているものも含んだそれより後ということになります。
例えば、「15日以降に来てください」と言われた場合は、「15日より後に来てください」となり、当日「15日」も含まれています。
当日を含むのか?含まないのか?については、漢字の「以」の意味をみればわかります。
「以」は次の意味があります。
- 用いる、~をもって
- ひきいる
- そこを基点として、~より、~から
これを見たら、当日を含めることがわかると思います。
この「以」の文字は「用いる」という意味で、「15日以降」は「15日も用いて降りる」となります。
以後の意味とは?
「以後」には、意味が2つあります。
1、(基準の時を含んで)ある時よりものちのこと。(「以降」と似た使い方)
例えば「6時以後でないと、戻れません。」
2、これから先のこと。今後。
例えば「 以後気をつけなさい」
「以後」と「以降」はどう違うの?
「以後」の「これから先のこと。今後」とういう意味は「以降」にはありません。
例えば「以後、気をつけなさい。」は、正しい表現ですが、「以降、気をつけなさい。」とは言えません。
もう一つ、わかりにくいのですが、例を挙げて説明します。
例:あの日以後(以降)は、彼と会うことはなかった。
以降の場合は「あの日が最後だったと、はっきりしている」
以後の場合はあの日をあまり重視せず、「ある日から先」の「彼と会うことはなかった」の方に重点を置いています。
「○○番目以降の人」「○○ページ以降」という表現がありますが、「○○番目以後の人」「○○ページ以後」という表現はNGです。
「ある時点、(ある出来事など)」がはっきりしている場合は、「以降」を使う場合が多いですね。
まとめ
以降の意味は「ある時より後」、当日も含めてそれより後のことを指します。
以後は、以降と似た意味だが、「以後」だけで「これから先のこと」という使い方があります。
「以降」と「以後」は、とてもよく似た言葉です。微妙な違いを知らなくても、日常的なコミュニケーションにおいて、問題がないと思います。