ツワブキ(石蕗)の花ってご存知ですか?名前は聞いたことがないけれど、見たことならある、という方が多いかもしれません。
ほぼ一年中咲いている、黄色い可愛い花を咲かせる植物です。
このツワブキ、可愛いだけではなく、なんと食用にもなり、漢方薬にもなるのです。ツワブキの特徴や花言葉、それに美味しい食べ方について、いろいろ調べてみました。
ツワブキ(石蕗)ってどんな植物?どのような花?
ツワブキは、北は東北地方から、南は沖縄まで生息している、常緑多年草です。外国ですと、中国や韓国、台湾でも生息しています。
葉が緑のまま冬を越し、鉢植えでのお手入れは簡単、地植えにすれば1~2年は枯れる事があまりない、丈夫な植物で、塩害にも強いため、海の側の地方でも多く生えています。
毎年秋から冬にかけて、黄色い花を咲かせるので、「石蕗(ツワブキ)の花」は、初冬から大雪頃までを指す季語にもなっています。
花が終わると、たんぽぽの綿毛のような種子が出来、たんぽぽのように種を振りまきます。でもその後枯れないのが、ツワブキの強さなんです。
食用となるのは、主にはツワブキの茎です。フキと似ているため、フキの佃煮のキャラブキと同じく、ツワブキの茎の佃煮もキャラブキと呼ばれる場合があります。
また、葉と茎は生薬に使われます。特に中国や韓国で良く処方されているようです。
ツワブキ(石蕗)の花言葉は?由来は?
ツワブキの花言葉
ツワブキの花言葉は、なんと4つあります。それは「謙虚さ」「困難に打ち勝つ」「愛よ甦れ」「予見」です。
ネットで調べてみたところ、花言葉を紹介するブログの中に、それぞれの由来が紹介されていました。
花言葉の由来
ツワブキの花言葉のそれぞれの由来は、
- 「謙虚さ」と「困難に打ち勝つ」…半日陰や寒い時期などの、厳しい環境で育つから
- 「愛よ甦れ」…他の花が終わる頃に咲くため、花が蘇るようにも見えることから
- 「予見」…春を先取りして咲くから
という事でした。とても素敵な花言葉と由来ですね。
ちょっと凹んでる時、特に寒くなる時期、よく気持ちが落ち込みやすくなる方も多いかと思いますが、そんな時、ツワブキの可愛い花を見て、その花言葉の意味を思い出すと、少し元気をもらえるのではないでしょうか。
ツワブキ(石蕗)の下処理方法について
強くてひたむきで可愛いツワブキですが、先ほど書きましたように、なんと食べる事も出来ます。ただ、処理はそれほど簡単ではありません。
ツワブキには、ピロリジジンアルカロイドという、肝臓に悪い作用をもたらす成分が含まれているので、念入りにあく抜きをする必要があります。
ただ、怖がる必要はありません。特殊な材料や特殊な処理が必要という訳ではなく、何度かに分けて普段のあく抜きを行えば良いのです。
手順としては、
1、まず葉を取り除いた茎を軽く水洗いします。水洗いした後、熱湯に1分間つけます。
2、熱湯につけた後に皮を剥く。
3、皮をむいて水にさらすと、更にアクが出るので、水気を切った後、沸騰したお湯で1分巻ほどゆで、その後、また水に30分ほどつけます。
この時、手がかなり汚れるので、注意しながら行いましょう。ツワブキの茎はかなり固いため、熱湯につけた後に皮を剥く方が楽で良いようです。
心配な場合は、3時間から半日水につけておけば大丈夫です。
あく抜きのための水の色を見ながら、何度かに分けてあくを抜いていきましょう。
ツワブキの食べ方について
次に、あくを抜いたツワブキの食べ方ですが、キャラブキとして称される事のある佃煮のほか、色々レシピがあります。
クックパッドで特に人気なのは、佃煮よりも煮物です。その一番人気のレシピをご紹介させていただきます。
シャキっと美味しいフキ♪ツワブキの煮物
出典:クックパッドのtoddchikuさんのレシピ参考にさせていただきました。
材料(3~4人分)
- ツワブキの茎 10本
- 煮汁(水360cc・顆粒のカツオだしなら大さじ1・醤油と砂糖と日本酒どれも大さじ2)
- 一緒に煮るものをお好みで(例:油揚げ1~2枚、水煮タケノコ小ぶりのもの2つ位等)
作り方
※あく抜き過程は省略させていただきました。
鍋に、煮汁と、あく抜きして4~5cm位にカットしたツワブキと、お供にするお好みの具材を入れ、中弱火で煮る。落し蓋だけで少々煮詰める感じにするのが味を含ませるコツ。
一緒に煮る具材としては油揚げ(さっと湯通しして油抜きしたもの)やタケノコの水煮が紹介されていますが、鶏肉や人参など、普通の煮物に使う野菜を入れても、美味しさが更に引き立つと思います。
色々作ってみて試してみるのも良いですね。
まとめ
強くて可愛くて美味しいツワブキ、育てるのも簡単な植物です。観賞用でも、また食用でも、育ててみても素敵ですね。
鉢植えで育てるのも簡単ですが、地植えにするとまず枯れないので、鉢植えで育てる場合は、土が乾いたらすぐお水をあげるようにして、鉢植えが葉でいっぱいになったら、大きめのプランターやお庭に移動させると、更に増えて長く花や緑色の葉が茂っている様子を楽しめます。