からしって、わさび、胡椒と並ぶ最高のスパイスではないかと思っています。
おでんと納豆という定番は勿論、とんかつやしゅうまいなどの料理、ホッドドッグやハンバーガーのトッピングなど、使い過ぎると鼻がツンツンしますが、それでもついつい使ってしまう、魔法の調味料と言えます。
そんなからし、和タイプと洋タイプ、そしてわさびで用途を使い分けられていますが、その違いって味だけなんでしょうか。
今回は、その違いを中心にいろいろ調べてみました。
からしとは?原料は何?
からしは、アブラナ科アブラナ属のカラシナと言う、中南米原産の植物の実や種などから作られる香辛料です。
アブラナ科と言うと、菜の花の仲間です。そう言えば菜の花も食べてみるとちょっと辛味がありますよね。
菜の花とは外見もそっくりで、実はその辺に咲いている菜の花と思っていたものが実はカラシナだったりする事もあります。
日本では和がらしと洋がらしに分類されていますが、一般にからしと言う場合は大抵和がらしの事になります。この記事でのからしも、和がらしとして書かせていただいています。
からしには粉タイプと練りタイプがあります。
カラシナの実または種を粉末状にして水で練ったのが練りからしです。
鼻につんとくるあの感じが一番の特徴ですが、それだけではない深みのある味わいがあるので人気が高いんですね。
漢字では「辛子」「芥子」という書き方がありますが、後者は「けしの花」の「けし」と文字が同じなので混乱してしまいますが、カラシナとけしは、植物の属性も全く違う別の植物です。
ただ種の形がよく似ているので、昔はまぜこぜになってしまう事が多かったようです。
からしの作り方は?
からしは、先ほど述べたように、カラシナの実または種を粉末状にして作られたものですが、練からしはそれを水で練ったものですので、粉のからしがあれば練からしは簡単にご自宅で自作する事が出来ます。
材料:
粉からし:適量 ぬるま湯:少々(練り具合によって調節)
作り方:
1. ボウルに粉からしを入れる
2. ぬるま湯を少しずつ、好みの硬さになるまで足して調節ながら練る。
3. 好みの硬さになったら3分置いて出来上がり♪
自作すると、好みの味に調節できるのがとても良いですね。
からしとマスタードの違いは?
この記事で言うからしは和がらしですが、洋がらしは一般にはマスタードと言われています。
からし(和がらし)とマスタード(洋がらし)の違いは、製法と原材料です。
原材料は同じアブラナ科のカラシナではあるのですが、そのカラシナの種類が違うんです。
からしに使われているカラシナはオリエンタルマスタードシードを原料とし、マスタードはホワイトマスタードシードまたはイエローマスタードシートです。
また、からしが水またはぬるま湯で練ったシンプルな製法であるのに対し、マスタードは水だけではなく、酢・砂糖などの調味料を加味しています。
原材料に使うカラシナと製法の違いにより、からしは鼻につんとくる味わいがありますが、マスタードはよほど多めに使わないと鼻につんとくる事はありません。
からしとわさびの違いは?
日本のポピュラーな香辛料の一つである「わさび」。
こちらも、お寿司やお刺身には欠かせない素晴らしい香辛料ですが、からしと同様、鼻にツンとくるから苦手、という人も多いです。
からしとわさびの違いも、からしとマスタードの違いと同様、原料になる植物と製法によります。
わさびも、からしとマスタードと同様アブラナ科の植物ですが、わさびはアブラナ科ワサビ属の植物です。
ただ、からしとわさびは、からしとマスタードより共通点が多いんです。
まず、鼻にツンと来るという部分がからしとわさびの共通点ですが、これはどちらも同じ「アリルイソチオシアネート」という辛味成分によるものです。
製法も、わさびは、わさびの根を擦っただけというシンプルなもので、色々調味料などを加えないという点で、からしと共通しています。
名前だけだと、「からし=和がらし」と「マスタード=洋がらし」のほうが近く感じますが、「和がらし」と「わさび」の方が、実は近い仲間だったんですね。
まとめ
からしが簡単に自作できる、というのは知らなかったので、調べていて勉強になりました。
市販されている練からしは、保存するために色々と添加されているので、そういうのが気になる人は、粉からしから作ってみるのが一番おすすめです。
また、わさびも、チューブタイプがお手軽でついつい楽をしてしまいますが、本来の根を擦ったものを食べるのがやはり一番美味しいので、是非その方法で美味しく食べてくださいね。