みかんの皮が、お風呂に入れるとポカポカ効果が高い、というのを知っている人は多いと思いますが、そのみかんの皮と、漢方薬の有名な原料の一つである「陳皮」が一致していない人もいらっしゃるのではないでしょうか。
漢方薬で使われるだけあり、みかんの皮にはものすごい底力があるんです。
実を食べて美味しい、でも実を食べた後に是非使っていただきたいみかんの皮=陳皮のいろいろを、今回はご紹介したいと思います。
陳皮(ちんぴ)とは?どんな健康効果があるの?
陳皮と言うのは、みかんの皮を1年以上かけて乾燥させたものですが、それより短い時間で作る事も出来ます。
寝かせる時間が長いほど効能が高いという事で、正式な製法で作った陳皮は100gで820円と、やや高価です。
効果効能は、
- 食欲不振の改善
- 胃の働きの正常化
- 吐き気の緩和
- 高血圧の予防と改善
- 咳の沈静化効果
- 花粉症の症状の緩和
など。特に漢方薬としては、胃薬として使われる事が多いです。
また、薬味として、七味唐辛子の七味の一つとしても使われていますし、料理の香り付けや風味付けに使われたりもしています。
陳皮の作り方は?
陳皮の作り方は、時間はかかりますが、手間としては簡単です。
手順は、
ステップ1:みかんの皮を流水や洗剤などを使ってよく洗ってワックスや農薬を落とす。皮をむく前に洗うとより洗いやすいですし、最初から無農薬のみかんを購入するようにすると更に手間が省けますが、その場合も一応水洗いは行なうようにしましょう。
ステップ2:みかんの皮を適当な大きさにちぎり、それぞれが重ならないようにザルに上げて、天日干しまたは風通しの良いところで陰干しにする。
湿気を吸ってカビが生えてしまう事もあるので、その辺りを気をつけましょう。
ステップ3:1週間ほどでカラカラな状態になるので、そこで仕上げてもいいですし、1年位干し続けても良いです。(干す期間が長いほど薬効が高まります)
電子レンジで簡単な作り方
電子レンジで短時間で仕上げる方法もあります。
その場合の手順は、
ステップ1:皮をよく洗うまでは同じ。
ステップ2:電子レンジのターンテーブルにキッチンタオルなどを敷き、皮がそれぞれ重ならないように並べて2分間加熱、その後裏返して2分間加熱する。
ステップ3:干した時のように表面がカラカラになったら出来上がり♪
出来上がった陳皮は、粉末状にする場合はミキサーにかけ、そうでない場合は適切な大きさに刻み、清潔な密閉容器に入れて、カビない環境(冷蔵庫や冷凍庫でも可)で保存しましょう。
陳皮の使い方について
みかんの皮の一番ポピュラーな使い方は入浴剤ですが、漢方薬の材料に使われるほどの効能、お風呂に入れるだけではもったいないです。
前述した方法と一部かぶりますが、おすすめする使い方は、
- 粉末状にした陳皮をお茶や紅茶に入れる。紅茶だと蜂蜜との相性も抜群です。
- 料理の風味付けや香り付けに入れる。粉末状のものでも刻んだものでもOK。柚子の皮を使う感覚でいけます。
- 一味唐辛子に加えてオリジナルスパイスを作る。
- 入浴剤として使う。特に寒い時期には湯冷め防止効果もあるので最適です。
陳皮入浴剤の作り方
陳皮入浴剤の作り方ですが、陳皮にする前の生のみかんの皮をそのまま入れて使っている人も多いのではないかと思います。
ですが、生のみかんの皮にはソラニンという成分が含まれていて、ソラニンの性質として紫外線を吸収しやすくしてしまい、シミなどの原因になってしまう事もあります。
また、敏感肌の方やお子さんにはちょっと刺激が強すぎる場合も。
陳皮に仕上げる過程でソラニンが大幅に減少しますので、なるべく陳皮に仕上げてから使ったほうが、薬効成分も高まり、お肌のトラブルも回避できますので、ここは一手間加えるようにしましょう。
陳皮を入浴剤として使った効果ですが、
- ビタミンによる美肌効果
- クエン酸による体臭予防効果
- リモネンによる湯冷め防止効果
- 香りによるリラックスとストレス緩和効果
など、嬉しいものが揃っています。
また、残り湯を浴室の洗浄や洗濯に使うのもおすすめですよ。
まとめ
陳皮の素晴らしい効果や使い方いろいろ、ご参考になりましたでしょうか。
陳皮は、冬のみかんの旬以外に売られている青いみかんでも作る事が出来ます、この場合は陳皮ではなく青皮と呼ばれます。今冬じゃないけど自分で作りたい!待ちきれない!という方は、青いみかんで作ってみてはいかがでしょうか。
陳皮はスーパーでも通販でも手に入れる事が出来ます。陳皮で健康と美容の効果を更に高めちゃいましょう。